「カメムシはいつから出る?」「いつまで気をつければいい?」。大阪府の「トラップ調査(令和8年度)」に掲載された、2026年4月から8月下旬までの羽曳野市の観測データで確かめました。虫の写真を見ずに、時期と対策を確認できます。
カメムシの時期はいつからいつまで?
大阪府が毎年行う羽曳野市の定点調査では、チャバネアオカメムシが捕獲される時期は、平年で4月下旬~10月上旬です。
2026年のカメムシは多い?前年・平年と比較
羽曳野の同じ定点では、2026年の捕獲数が5月中旬から大きく増えています。2025年と平年値を、同じ旬で重ねました。
● 2026年◆ 平年値● 2025年
2026年は8月下旬まで。未公表の9〜11月は描いていません。スマートフォンではグラフを左右に動かせます。| 月 | 平年比 | 前年比 |
|---|---|---|
| 1月 | データなし | |
| 2月 | データなし | |
| 3月 | データなし | |
| 4月 | 0.3倍 | 算出不可 |
| 5月 | 5.7倍 | 算出不可 |
| 6月 | 2.7倍 | 358.5倍 |
| 7月 | 3倍 | 1,864倍 |
| 8月 | 15.3倍 | 2,725倍 |
8月下旬の2025年は1頭、平年値は9頭。2026年の1,131頭は、その両方を大きく上回りました。
観測地点:大阪府羽曳野市。対象:果樹カメムシ類のうちチャバネアオカメムシ。集合フェロモントラップの旬別誘殺数です。住宅の目撃数とは別です。
家に入れないためのカメムシ対策
家の中で見つけてから駆除するより、まず侵入口を塞いでおくことが大切です。カメムシは窓や換気口の小さな隙間から入り、外干しした洗濯物に付いて持ち込まれることもあります。
京都市によると、3mm程度の隙間から侵入することがあります。秋に備えて、窓・網戸、換気口、洗濯物、照明の4か所を確認しましょう。
窓・網戸の小さな隙間を塞ぐ
まず、次の場所に隙間がないか点検します。
- サッシと網戸の境目
- 網戸の破れ
- 窓枠や玄関ドアの周囲
- 換気口や給排気口
- エアコン配管の周囲
隙間があれば、隙間用テープや防虫ネットなどで塞ぎましょう。
前年にカメムシをよく見かけた窓や部屋があるなら、その周辺から確認すると点検しやすくなります。
洗濯物は取り込む前に表と裏を確認する
外干しした衣類やタオル、シーツに付いたカメムシを、そのまま室内へ持ち込むことがあります。取り込む前に表裏や折り目を見て、付いていれば軽く払いましょう。
ベランダなどでカメムシを多く見かける日は、部屋干しに切り替える方法もあります。
玄関や窓の近くの照明を見直す
カメムシの中には、夜の明かりに集まる種類もいます。京都市は、入口や窓まわりの不要な照明を落とし、必要に応じて近紫外線の少ない防虫用ランプなどを使う方法を紹介しています。
窓のすぐ外に照明がある場合は、隙間の点検とあわせて見直しましょう。
窓枠や外壁へのカメムシ対策剤も補助的に使う
飛来が多い場所では、窓枠や外壁などへの使用を想定したカメムシ対策剤も選択肢になります。京都市は、ピレスロイド剤を窓周辺や換気扇口などに使う方法を案内しています。
対策は次の順番で考えると分かりやすいでしょう。
- 家への侵入口を塞ぐ
- 家の周囲にカメムシを集めにくくする
- 必要な場所にカメムシ対策剤を使う
薬剤を使う場合は、対象害虫、使用できる場所、使い方を必ず製品の表示で確認してください。
家の周囲でカメムシをよく見る場所もチェックする
庭木やベランダの植物にカメムシが集まっているなら、その周辺も確認します。京都市は、よくカメムシが付く草木の手入れも予防策として紹介しています。
庭だけを片付ければ防げるというわけではありません。家の周囲と住宅の隙間を、あわせて点検しましょう。
カメムシは越冬するので要注意
一部のカメムシは秋に越冬場所を探し、外壁や窓枠などの隙間から建物に入り込みます。夏の終わりで対策をやめず、秋の飛来に備えましょう。
10月~11月ごろに室内へ入り込むのを防ごう
春日市は、特に10~11月ごろに越冬場所を探して屋内に入り込むことが増えると案内しています。富山県・宇奈月温泉地区で1988~1992年に行われたクサギカメムシの調査でも、建物への飛来は9月末ごろに始まり、10月第3週ごろにピークを迎え、11月末ごろに終わりました。
調査地点によって時期は異なります。前年に侵入が多かった住宅では、9月ごろまでに窓や網戸、換気口を点検しておくと、秋の対策を始めやすくなります。
秋は「侵入口を塞ぐ+飛来を減らす」
まず隙間テープや防虫ネットで入口を減らします。洗濯物を取り込む前の確認、玄関や窓まわりの照明の見直しも組み合わせましょう。必要な場所には、製品の表示に従ってカメムシ対策剤を使用します。
カメムシが大量発生する原因は?
カメムシが多い年は、越冬した成虫の数、気温、餌となる植物の状態など、複数の条件が関わります。果樹園への飛来と、秋に住宅へ入り込む動きも同じではありません。
花粉が多い年は、カメムシも多い?
チャバネアオカメムシなどの果樹カメムシ類は、スギやヒノキの球果を餌にします。花粉を食べて増えるわけではありません。
農研機構が紹介する研究では、測りにくいヒノキの球果量を考える手掛かりとして、花粉の飛散数を利用しています。ただし、研究の対象は果樹園への飛来やカキの被害です。花粉が多い年に、住宅にも必ず大量侵入するという意味ではありません。
気温が高いと、発生時期は変わる?
果樹カメムシ類は春に気温が高くなると、越冬した成虫が活動を始めます。農林水産省は2026年3月、春の高温予報を受け、例年より早く活動を始めるおそれがあるとして注意を呼びかけました。
同年6月には、果樹カメムシ類の発生が全国的に多くなるとの予報も発表しています。ただし、これは農作物向けの発生予報であり、住宅への侵入数を予測したものではありません。
「果樹カメムシ注意報=家にも大量侵入」とは限らない
農林水産省や都道府県の注意報は、主にナシやモモなど農作物への被害を防ぐための情報です。家の中で見かける数と同じ指標ではありません。
自宅の外壁やベランダ、窓まわりでカメムシを見かけるようになったら、住宅の隙間と洗濯物を確認しましょう。
カメムシ対策は「大量発生してから」ではなく早めに
秋に家へ入り込むカメムシへの対策は、飛来が増える前の点検から始められます。窓・網戸・換気口の隙間を確認し、10~11月は外壁や洗濯物にも目を向けましょう。
よくある質問
家で見かけるカメムシの数も、グラフから分かる?
分かりません。グラフは果樹向けの定点トラップに入ったチャバネアオカメムシの数です。
冬にも家でカメムシを見かける?
はい。秋に入り込んだ個体が屋内で冬を越すことがあります。
使用したデータと出典
大阪府「トラップ調査(令和8年度)チャバネアオカメムシ」および「同(令和7年度)」。羽曳野定点の旬別表を当サイトが加工してグラフ化。平年値は令和8年度資料の掲載値を使用。確認日:2026年10月5日。
対策・越冬:京都市「カメムシについて」、春日市「カメムシ」、富山県・宇奈月温泉地区の越冬飛来調査。
花粉と球果:農研機構の研究成果。果樹カメムシ類の生態・予報:農林水産省「カメムシ類の防除」、令和8年3月の防除通知、令和8年度病害虫発生予報第3号。


コメント